分かりやすい授業とは何か

たまには塾ブログっぽいことも書くよ。

ときどき、「一斉授業なんてやめて、わかりやすい先生の授業動画を使って、現場の先生はフォローに徹すればいいんじゃないか」という意見を耳にします。

まあ、そういう意見があってもいいよねとは思いますが、これはこれでいろいろとめんどくさい気がします。

まず、分かりやすいとは何か考えたときに、僕は適切な段差を作れる人だと考えます。教えなければならないこと、学ばなければならないことに対して、階段やスロープのように上がりやすい段差を設定できるのが分かりやすい先生だと感じています。

ですから、対象となる学生の学力が想定と乖離していると、段差が適切な大きさにならず、分かりづらいという評価になりえます。

あとは、授業動画って撮るの大変なんですよ。生徒がいないのにいる体でしゃべるのは特殊技能だと思います。

それから、誰が編集するんでしょうか。動画は編集でいかようにもできます。分かりやすい先生より、腕利きの編集マンを見つけるほうが難しいかもしれません。

総じて、みんな授業動画に期待しすぎだと思います。面白くない動画なんてみんな見ないから。エンタメ動画と授業動画の再生数の差を見れば明白なのですね。

じゃあどうすればいいの?って思うかもしれませんが、そんなこと僕の知ったことではありません。生徒は減っていくし、学校の予算も有限なんだから、継続可能な範囲で最善を尽くすしかないでしょう。

一つだけ思うのは、学校って勉強以外の仕事が多すぎますよね。もうちょっと割り切った存在になったほうがいいんじゃないかとは思います。

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