少なくとも直感的に分からない公式は説明しなければならないと思うのです。
中3数学 2乗に比例する関数の中で、変化の割合を簡単に求める公式があります。
y=ax^2において、s→tにおける変化の割合はa(s+t)ってやつです。
フォレスタではこれを公式として扱っていて、これを使って解けというスタンスです。まあ塾ならば100歩譲ってそれが認められるかなあとも思います。
この公式、三滝中でも使っているそうです。しかも、導出などの説明なしでこれを使って解けという感じで。
学校がそれをやっちゃいかんでしょ。
案の定、「なんでyの増加量をxの増加量で割らないの?」という至極まっとうな疑問が広がっていたそうです。
この公式はあくまでショートカットでしかありません。2乗に比例する関数でしか使えません。結構特殊なものだと思います。少なくとも初学者に説明なしで提示して良いものではないと考えます。
5分もあれば導出できる公式なんだから、定義からきちんと伝えてほしいと思います。こういった丸暗記に近い学習をしていると、高校数学で大きくつまづくことになります。
なぜひし形の面積は対角線をかけて2で割るのでしょうか。周りに長方形を書けば一目瞭然ですね。
なぜ三角形の内角の和は180度なのでしょうか。平行線の錯角を使えば簡単に分かりますね。
身近な疑問にフタをするのではなく、深堀していく姿勢が数学では必要とされるのではないでしょうか。
じゃあ、なぜ平行線の錯角は等しいんですか?って疑問に思う生徒を一人でも増やさなきゃいけないんじゃないでしょうか。※なお、この証明はとても難しいので、ユークリッドの第5公準から自明とされているとしか言えません。
中学校は義務教育ですから様々な学力の子が集まっています。だからと言って、説明をショートカットして良い理由にはなりません。なんでもかんでも説明することは難しいかもしれませんが、与えられた公式を使えば何でもできるかのような錯覚を覚えさせるような指導は避けるべきだと思います。
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